コンシューマー業界出身のプランナー対談
コロプラのものづくりとは
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エンターテインメント本部 A2スタジオ
部長 リードクリエイター田岡次郎
2017年、コロプラに中途入社。『ドラゴンプロジェクト』など、様々なタイトルの開発や運用に携わり、2022年9月にリードクリエイターに就任。新作開発タイトルのディレクターを務める。
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エンターテインメント本部 Cスタジオ
副部長石切山哲也
2022年、コロプラに中途入社。プランナーとして『白猫プロジェクト』の運用に携わり、現在エンターテインメント本部Cスタジオの副部長として新規タイトル業務も務める。
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エンターテインメント本部 B1スタジオ 第2グループ
マネージャー吉田英修
2017年、コロプラに中途入社。プランナーとして『白猫テニス』の運用に携わり、現在は新作タイトルのリードプランナーを務める。
現在コロプラでは、様々な職種のキャリア採用を積極的に行っています。今回はコンシューマー業界出身者の3名に、なぜコロプラに転職したのか、現在どんな分野や業務で活躍しているのかなどについてインタビューを実施。コンシューマーゲーム業界の経験とそれをコロプラで活かせているかについて、赤裸々に語っていただきました。
まずは自己紹介をお願いします。
田岡 現在エンターテインメント本部 A2スタジオで、新規開発タイトルのディレクターを担当しております田岡です。以前はハイエンドのコンシューマーゲームを作っていました。
吉田 同じく新規開発を担当しています吉田です。前職のゲーム会社には5年ほど在籍し、主にアプリ系に関わることが多かったです。
石切山 エンターテインメント本部 Cスタジオで、副部長を務めています石切山です。前職では約18年間コンシューマーゲーム開発に携わり、15タイトルほど担当しました。
転職しようと思った背景について教えてください。
田岡 ずっとハイエンドの開発をしていたので、以前からスマートフォンゲームを作ってみたいなという思いがありました。そして様々なゲーム会社を探していたなか、コロプラの『白猫テニス』をプレイしていたときに、かなり興味を惹かれたんですよね。当時、リアルタイムの対戦アクションゲームを作る会社は珍しく、またゲームとしての面白さにも興味を惹かれ、転職しました。
吉田 私も同じような理由です。前職はブラウザゲームに関わることが多く、もっとリッチなコンテンツを作りたいと思っていたため、アプリでクオリティの高いゲーム制作を行っている会社を探していました。そんな中、『白猫プロジェクト』や『白猫テニス』など、当時のスマホ技術を最大限活かした表現のタイトルを作っている会社がコロプラでした。
石切山 僕のキッカケ自体は、転職エージェントの方から「良い会社があるんですけどお話しませんか」とご連絡をいただいたことですね。18年間同じ会社にいたこともあり、何か新しいことに挑戦するのに良いタイミングだと思いました。
キャリアアップ目的というよりも、最新技術を活かしたゲーム開発に惹かれた感じでしょうか?
田岡 そうですね。僕はまったくキャリアアップ目的ではありませんでした。ただただ、スマホゲームが作りたかった。
吉田 前職では、かなり「利益」に偏っていたんですよね。それ自体が悪いとは全然思いませんが、自分としてはゲームの「面白さ」に関してもっと議論がしたかったんです。
石切山 規模の大きな会社だと、事業性を確保しなければならなかったり、計画や目標達成のため、数字やデータでの実績を優先したものづくりをせざるを得ない面はあるのかなと思います。
もう少し中規模でゲーム作りの環境があり、かつ「新しい体験」を届けることをヴィジョンとして掲げているコロプラであれば、何か違った形で面白いことができるのではないかと思いました。
コロプラ入社後に感じた特徴的なことはありますか?
田岡 ディレクター目線でお話をすると、コンシューマーもスマートフォンゲームも、作り方自体は変わらないなと。どちらもハードやスペックが進化すれば環境もガラリと変わりますしね。ただ、ゲームが完成し、運営が始まると「速度感」が全然違いました。
やはりスマートフォンゲームの運営は並行する作業があり、なにより入社当時は学ばなければいけないことも多かったので、その速度に乗るまで2ヶ月ほどかかりました。ただ、新しいことだったのでやりがいもありますし、楽しかったです。あとコロプラはサーバーエンジニアとUIデザイナーのスキルが、とても高いな、というのも印象的でした。
吉田 私は、まず1つ目にアプリゲームの開発規模の大きさに驚きました。コロプラの場合、各タイトルが一事業として開発・運営をしているので、自分の想像とは大きく異なっていた部分でした。
もう1つは、エンジニアやデザイナー、プランナーなど職種の垣根が非常に低いこと。フラットに相談しに行ける環境はもちろん、全員が"新しいものを作るために互いに協力する"という姿勢だったんです。その結果がコロプラのチームワーク形成に繋がっている部分だと思います。
石切山 僕が思ったのは、開発に対して思った以上に「数字を意識しなくても大丈夫」だったことですね。「新しい体験」は過去の数字で議論することはできないので、開発者のみならず経営者も含めて「面白さ」をベースとした議論がなされるのは新鮮な感覚でした。
もう1点、新規開発のチームメンバーが少ないことにも驚きました。コンシューマーの場合1タイトルにつき100~200人規模なイメージだと思うのですが、コロプラの場合、意識してなるべくチームの人数規模を大きくしないようにしているとのことで、それはとても良いなと個人的に思っています。
人数が限られていたほうが動きやすいのでしょうか?
石切山 人数が多ければ多いほど、1人が担当する箇所は限定的になってしまいます。コンシューマーも15年ほど前は、もっと少ない人数で開発していました。しかし、最近は予算規模も大きく、グラフィックの進化やコンテンツの高度化が進み、どうしても人数が膨れ上がってしまいます。そうなると、個々の責任範囲が狭まる、マネジメントのコストが上がる、チーム内のコミュニケーションが難しくなる、といったことで本来楽しいはずの開発が楽しくなくなる要因が増えてくるわけです。だからこそ人数を絞った環境のほうが、しっかり血の通った開発体制になると思っています。
吉田 チーム内でのコミュニケーションも密になるので、熱も伝わりやすいですよね。ディレクターの意思が伝わる最大人数で走りきるようなイメージで、やる気そのものにも繋がります。
田岡 ちなみに、コンシューマー業界も決してスタッフ人数を増やしたくて増やしているわけではありません。石切山が言っていたように、100人、200人という人数をかけないと、単純に進められないという環境もあります。コロプラに関しては、スマートフォンというハード面と、会社の開発体制によって、数十人規模で綺麗にプロジェクトを回せるようになっています。無理に人数を絞らず、ベストに近い環境が整ってると感じています。
開発環境に関してはどう感じますか?
石切山 今、コンシューマーの市場ではビジネス的に海外を強く意識せざるを得ないことが多く、そうなってくるとどうしてもAAAタイトル、IPものに偏らざるを得ない傾向にあるのかなと思います。ただ、「ものづくり」はそれだけではないとも思います。コロプラは、それらとは違ったスタンスでゲームを制作していることを、伝えたいですね。
田岡 スマートフォン向けゲームには、開発コストや運営コストをあまりかけずに、早く安くというタイトルもありますが、そういったタイトルはどんどんサービス終了している印象です。
その中でコロプラは、新しい体験を提供し、なおかつリッチなものを作っていこうという感じです。
あと、重視しているのは新しいか、楽しいか、ユーザーさまが喜んでくれるかです。新作や運営中のタイトルに関しても、そこに尽きます。
吉田 レイヤーに関係なく、開発に携わるすべてのメンバーが、新しい体験とは何か、これがユーザーさまにとってどう映るかを考えていますよね。
石切山 あと僕が実際に『白猫プロジェクト』に参加して感じたのは、一回一回のイベントで必ずそのコンセプトを考え、遊んでくれる人の体験の最大化をしっかりと考えて運用を行っているところです。一般的には、運用タイトルではなるべくシステム化してコストを下げ、利益を確保します。そこをコロプラでは必要以上にシステム化せず、毎回イベントごとに新機能を実装して新しい体験を提供しようとしているのがすごいなと思いました。
田岡 システム化したそうではあるけど(笑)。
石切山 したそうだなぁと思うことはありましたが、どうしてもまた次に新しい体験をとなるとワンオフになっちゃうんですよね(笑)。そもそもアクションゲームに関わったことがある方ならわかると思いますが、アクションで毎月何体も新キャラを出し続けるという事自体が正気の沙汰じゃないんです(笑)。でもそんな無謀なことにも挑戦し、やり続けられているのもコロプラの素敵なところだなと思います。
自身の新たな提案に対する会社の反応はいかがでしょうか?
田岡 それこそ会社によるとは思いますが、なにか企画を出す場合、プロデューサーがいて、その上のプロデューサー、経営陣がいてなど、許可を得るためのレイヤーが多いことがあります。ですが、コロプラは会長の馬場がチーフクリエイターとして存在していることで、スムーズです。
石切山 大手になるほど、レイヤーが多いこともあり、手順が複雑化したり、部署ごとに垣根があったりで、その説明をするのに苦労する......というケースはありがちなのかな、と思います。コロプラの場合はレイヤーのシンプルさはもちろんですが、経営陣も開発に知識がある方が多いので、話が早い。
田岡 僕らの上には坂本取締役、馬場チーフクリエイターがいるだけで、すぐに相談に行けますからね。他社では通らなそうな挑戦的なタイトルも、新しさや面白さ次第では通る可能性があるわけです。
吉田 馬場チーフクリエイターに関しては、今もゲーム作りを続けていて、常に市場の研究もされている。タイトルが抱える悩みに対してかなり具体的なレベルで議論ができるので、かなり驚きました。だから僕のイメージとしては、現場の部長と話をするのと示唆的には変わらないです。実際は会長なんですけど(笑)。
田岡 普通の会社ならコストがかかるから止めようとするものでも、それが新しい体験、遊びであれば、会社はそれを許可する体制になっています。逆にアウトプットが一般的にあるものだと通りません。
ちなみに、コロプラに来てコンシューマーゲーム開発の経験が活きたと思った部分はありますか?
田岡 様々なプロジェクトを経験したことで、プロジェクトが変わりメンバーが一新されてもすぐにフィットできるところですかね。そこに関しては元々不安はなかったです。
石切山 大手のゲーム会社だと、開発はプロパー中心であることが多く、同じ文化、教育の中で育ったメンバーなので、価値観も似たようなものになりがちです。しかし、コロプラの場合はプロパーの比重が大きくなく、様々な開発バックボーンを持つ方が多いため多彩な価値観が生まれやすい。自分も「え、こんな考え方もあるのか!」と良い意味で驚かせてもらうことが沢山ありました。
だからこそ、個々のやり方や考え方をすり合わせる必要があります。コストこそ若干かかりますが、そこが面白い部分なんですよね。そもそも、新しい体験を作りたいという目的自体は一致していますから、言語が少し違うだけで、すぐ慣れます。
吉田 僕はコンシューマーの会社のなかでもアプリゲーム開発中心で育った身ですが、企画書や議事録などを読みながらゲームの作り方を身に着けていきました。コンシューマータイトルを作る上での考え方や経験はこの会社だと貴重で、企画を考えるときなどに多少アドバンテージになったかなと思います。
石切山 運用タイトルだと色んなラインが走っているため、ゲームシステム部分をしっかり考えるタイミングが難しいです。しかし、コンシューマーではその部分をずっと作り続けてきたので、その経験が活きる場面がありますね。これまでの知識を運用タイトルでも活かせるのは嬉しかったですね。あと、実はコロプラにコンシューマー出身の方って多くないですよね。だからなのか、とても貴重に扱っていただいています(笑)
田岡 今、ちゃんとしたアクションゲームを作るスマホゲーム会社って数が少ないんですよね。コロプラの場合は、『白猫プロジェクト』から、『白猫テニス』『ドラゴンプロジェクト』『バトルガール ハイスクール』などを踏まえて、アクションゲームを作ることに対して全スタッフに抵抗がありません。もし、アクション系のコンシューマー経験のある方なら、その技術を活かせると思います。
逆に苦労した点はありますか?
田岡 全員が右へならえという風潮がない分、本当にそれが面白いのか、新しいのかを常に考えて生み出さなければいけません。そこに対して能動的な思考を持っていない方は、合わないかもしれません。
吉田 新しい体験を生み出し、ユーザーさまに楽しいと思っていただけるか。この価値基準は揺るがないですからね。
石切山 事業性を軽視するわけではないので、商品価値があったうえで、ちゃんと新しい体験を作る。だからこそ超えるべきハードルは他のゲーム会社と比べてもより高いとも言えるのではないかと思います。人によっては大変に思えるし、人によっては天国かもしれないですね。
最後に候補者に向けてメッセージをお願いします。
石切山 もし今コンシューマー業界で開発に携わっていて、少し違った形の挑戦がしてみたいな、と思っている方がいれば、ぜひ来てほしいです。一緒に新しい体験を作っていきましょう。
吉田 コロプラは、会社全体で常に勉強し、進歩し続けることが浸透している会社です。常に最先端の技術や考え方が求められていて、それはスマホだけに限ったことではありません。「"Entertainment in Real Life" エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく」をミッションに、エンタメの最前線で活躍したいという、同じ志の方はぜひ門を叩いて見て下さい。
田岡 コロプラでは開発するハードも基本的に自由です。また、他社さまのIPを取り扱う際も、「こうしたらユーザーさまが喜んでくれるんじゃないか」と自由に提案できる雰囲気があります。大袈裟ではなく、コロプラに関しては「できないことは何一つ無い」と思うので、やりたいことがある方はぜひ来ていただけると嬉しいです。
ありがとうございました!
現在コロプラでは、社会人経験3年以上の方に向けて「カジュアル面談」を実施しています。具体的に転職をお考えの方、これからのキャリアを考え始めている方、現在の業務に何かヒントを得たい方など、目的に合わせてご活用ください!