現場がビジネスをしやすい環境を作る!
エンタメ好きが集まる経理グループのミッション
-
執行役員 経営管理部 部長
森 林太郎
新卒でアミューズメントパークを運営する企業に入社後、経理を9年、IRを3年担当。2018年にコロプラに入社し翌年に経理部 部長、オフィス移転に伴い総務も兼任。経理部と総務部が合併した経営管理部の部長を務め、2023年には執行役員に就任。現在は株式会社Brilliantcryptoの取締役を兼務。
-
経営管理部 単体経理グループ マネージャー
T.O.
大学在学中に公認会計士論文式試験に合格し、新卒で監査法人に入社。2016年にコロプラに入社。内部監査室の業務を経験後、経理部に異動。2021年に経営管理部 単体経理グループのマネージャーに就任。現在は
株式会社Brilliantcryptoの内部監査室長を兼務。 -
経営管理部 連結経理グループ マネージャー
上田 未路
2019年に総合職でコロプラに新卒入社。経営管理部 単体経理グループでの業務を経験後、2021年より連結経理グループに異動。2023年に連結経理グループのマネージャーに就任。
コロプラには、エンタメに対して情熱を持った人が集まっています。それは経理においても同じ。中にはゲーム好きが高じて、監査法人からコロプラの経理に転職した人もいるほどです。しかしながら、経理の仕事とエンタメ好きであることに関連性はあるのでしょうか?今回、経理が所属する経営管理部の部長と各経理グループのマネージャーに、コロプラ経理のミッションと業務内容をお聞きすると共に、「エンタメ好き」であることが、どのように経理の仕事に活かされるかをお聞きしました!
- INDEX
- 【1】コロプラグループの経理とは
- 【2】ゲーム会社ならではの経理の特性について
- 【3】コロプラ経理の業務内容とポイントは?
- 【4】コロプラで活躍できる人物像とは?
【1】コロプラグループの経理とは
「経営管理部」は経理や総務などのグループからなる大きな部署ですが、部全体として、どのようなミッションを掲げていますか?
森 「コロプラが最もパフォーマンスを発揮できる環境を作っていく」というミッションを掲げています。経理のミッションについてお話させていただくと、「現場がビジネスしやすい環境作り」を達成することを特に心がけています。世間一般的に経理は、「守りの部署」と考えられています。従業員が会計ルールに違反しないように見張ったり、問題があれば指摘をするイメージだと思うのですが、それだけでは従業員が委縮してしまいますよね。新しいことに挑戦しようと思っても、「経理がうるさいから止めておこう」となりかねません。そこでコロプラの経理では、問題を指摘することだけではなく、その裏側にある「できること」をしっかり伝えていくことに重点を置いています。例えば現状のスキームだと会計監査人がNGを出す新規事業に対して、「この仕様を変更したら通りそう」といったことを経理がアドバイスするというように、事業を行いやすい環境を作っていくことを大事にしています。
「単体経理グループ」と「連結経理グループ」に分かれていますが、それぞれのグループの役割と大事にしていることを教えてください。
T.O. コロプラ本社の経理を担当するのが「単体経理グループ」、コロプラグループの連結決算を統括するのが「連結経理グループ」という区分けになります。
私がマネージャーを務める単体経理グループの主な業務は、コロプラ単体の月次決算や税務処理、それに伴う取締役などに報告する業績管理資料の作成です。現場からは、新しい取り組みや日常的な業務の会計処理に関する相談が多数寄せられるため、こうした日々の対応業務も担っています。コロプラは動きの早い会社なので、現場から新たにやりたいことが次々と出てきます。その際の経理に関する相談に対し、「できない」と突っぱねてしまえば、そこで終わりになってしまいます。だけど、それでは仕事として面白くありませんよね。もちろん、社内外で求められるルールはあるのですが、その範疇でできる方法を経理から現場に提案して、一緒に伴走していきたいと考えています。
上田 連結経理グループの主な業務は、15社以上あるコロプラグループの連結決算を取りまとめ、四半期に一度、開示することです。また、グループ会社の中にはコロプラが経理を受託している会社もあるので、それらの会社の月次決算も連結経理グループで行っています。
私は、グループ会社がそれぞれのパフォーマンスを最大限発揮できるように、コロプラグループ全体の数字を取りまとめているからこそできるサポートをしたいと思っています。そのためには各社の会計処理を理解する必要があり、さらにその前提として、各グループ会社の事業状況と、今後やろうとするビジネスを正確に把握する必要があります。そこで求められるのが、自ら積極的に情報を求めにいく姿勢です。ですので今期の連結経理グループの方針でも、「主体性」を掲げています。
単体経理グループと連結経理グループは、どのように連携していますか?
T.O. コロプラが他のグループ会社に開発を委託する際、取引内容や会計処理の留意点を共有するなど、連結経理グループとは日頃からコミュニケーションを取っています。最終的にコロプラグループとしての決算数値を会社として作成する必要があるので、コロプラが絡むグループ間の取引など連結決算に影響のある事象について、適時に連結経理グループに共有・相談し、決算期はより密に連携しています。
上田 そうですね。コロプラグループ全体の連結決算を取りまとめることにおいて、コロプラは一番規模が大きいので、連結経理グループとしてもコロプラ単体の情報は欠かせません。決算期の直前に情報を貰っても検討や対応が追い付かない可能性もあるので、毎週、単体経理グループとの定例会議を開いて情報を共有しています。また、その情報を必要に応じて、各グループ会社と共有し、連結経理グループがコロプラグループの数字のハブとして機能できるように、グループ会社間の連携も大切にしています。
森 業務領域が重なる兄弟のようなグループですから、お互いの業務に興味を持って欲しいと思っています。そのためにもメンバーの流動化を意識しています。なるべくメンバーを固定化しないようにして、T.O.と上田と同様、両グループの業務を経験しているメンバーが半数以上を占めています。
【2】ゲーム会社ならではの経理の特性について
森さんの前職はアミューズメントパーク運営会社の経理、T.O.さんの前職は監査法人ですが、前職と比べてゲーム会社ならではの違いはありますか?
森 前職と比べるとかなりシビアにプロジェクト単位の業績管理をしている印象を受けました。
どの業界でも製品やプロジェクトごとの業績管理は行っていますが、ゲームはよりシビアに数字が出ます。各タイトルの月ごとの損益がはっきり見えるようになっていて、それをもとに各プロジェクトで予算や工数の管理をしっかり行っていることに驚きましたね。また、コロプラの経理は、財務会計と管理会計が近い印象を受けました。経理処理の実務を担う一般的な経理が「財務会計」、経営企画や経営戦略を担うことが多い予実管理が「管理会計」です。コロプラの経理は、この予実管理までが守備範囲になっています。おそらく他社の経理では、ノータッチのジャンルだと思いますね。
T.O. 私は前職とそもそも職種が異なるのですが、監査法人にいた頃は、「監査も経理も仕事で求められることは根本的には同じ」と言われていましたが、コロプラで経理の仕事を経験し、作成した決算書の正しさを「見る」のと、見られる側として決算書を「作る」という点で、職種や業務の違いを感じています。土台となる知識は共通なので、前職と通じる部分はあるのですが、経理では会計処理の論点をまずは自身で検討、提案する必要がある点でやりがいがありますね。
また、経営に必要な数字を取りまとめる管理会計的な観点を求められる機会が現職では増えました。例えば、月次で全社単位から各ゲームタイトルまでの予算実績比や損益の状況が把握できるので、それを単体経理グループで分析して、経営陣と経営企画部にフィードバックしています。こういったものをはじめ、経営判断の観点を持ちながら、必要な資料を作成しています。
上田 連結経理グループは、あまり予実管理に関わっていませんが、四半期に一度の連結決算と経営企画部が策定した予算を比較する資料を作成します。その資料の中には、IRグループに共有し、投資家への決算説明などに活かされるモノもあります。
森 連結経理グループに関しては、他社の連結経理とそれほど変わらないと思います。違いがあるとしたら、グループ会社の特殊性でしょうか。暗号資産を扱う子会社の株式会社Brilliantcryptoや、スタートアップ企業への投資管理を行う株式会社コロプラネクストがあり、私も入社したばかりの頃、「なんの会社だろう?」と思いました(笑)。他の上場企業でもグループにベンチャーキャピタルがあったりしますが、グループ会社の幅がこれだけ広いケースは珍しいと思います。
特殊なグループ会社が多いからこそ、自ら情報を求めにいく主体性が大切になるわけですね。
森 私は株式会社Brilliantcryptoの取締役も兼務しているのですが、そもそも暗号資産を扱う会計処理は未知のものでした。その際、ゼロベースで会計ルールを考えていったのが連結経理グループです。新しい観点の業務が下りてくることが多いグループなので、主体性をもって取り組む姿勢が大事になりますね。
また、業務の取り組み方の違いでいうと、ゲーム会社特有の運用文化が挙げられます。スマホゲームはリリースしたら完成ではなく、運用中に新機能を追加したり不具合を改善したりして、すごい速さでサイクルを回していきます。経理においてもこのスピード感が求められます。例えば、経理に新しいシステムを導入するとなった時、普通は後からエラーが出ないように100%の状態になるまで時間をかけて徹底的にチェックしてから導入します。一方でコロプラの場合は、70%〜80%ぐらいでトライアル導入をして、走りながら直していくので、後々エラーが出てしまうことについては寛容です。ただし、それを即座に改善しないことに対しては手厳しい(笑)。そうしたコロプラの運用文化が、経理にも息づいています。
【3】コロプラ経理の業務内容とポイントは?
単体経理グループと連結経理グループ、それぞれの具体的な業務内容を教えてください。
T.O. 単体経理グループは、月ごとのサイクルがとてもはっきりしています。まず月初は、月次決算業務が中心となり、決算締めを行った後に取締役会などの報告資料作成を行います。そして中旬から月末にかけて、来月の月次決算に向けての準備や支払関連の業務を行いつつ、先々に向けて整理すべき会計論点や問い合わせがあれば、それらの対応をするというサイクルです。月初に一番の山場が来て、そこから徐々に落ち着いてくるので、業務のメリハリが月の中でわかりやすいというのも特徴の一つです。
上田 連結経理グループの場合、四半期に一度の連結決算が一番の山場になり、各グループ会社の財務状態や損益状況を連結経理グループで取りまとめ、連結財務諸表や有価証券報告書を作成していきます。
3カ月に一度、山場が来るわけですが、月次決算では、経理受託をしているグループ会社の決算の対応をします。
開発現場やグループ会社とは、どういったやりとりが発生しますか?
T.O. 私たちはディレクターや部長といった現場責任者と、各プロジェクトの管理資料の内容の確認、報告の際に連携することが多いですね。日次的な入力に関連する業務に関しては、各部門やプロジェクトの担当者と日常的にコミュニケーションを取るようにしています。
森 そうですね、経理が作成した報告用書類については、ディレクターや部長が確認をしますが、普段の経理処理は、各プロジェクトの事務担当者とのやりとりになります。
上田 連結経理グループは、経理受託をしている会社としていない会社で、やりとりする相手が変わります。経理受託をしているグループ会社の場合は基本的に事務担当者ですが、時には社長や取締役とも連絡を取ります。経理受託をしていないグループ会社は、経理部の部長クラスとのやり取りが多いです。
業務上のコミュニケーションにおいては、どんなことを心がけていますか?
上田 私は、日頃からフランクにコミュニケーションを取るように心がけています。ほとんど話したことがない人より、雑談を通して人柄をわかっている人のほうが業務上の相談もしやすいと思います。こちらから主体的に情報を取りに行きつつ、相手からも積極的に情報を共有してもらえるような関係値を築くことは大切です。それに会社は違ってもグループは同じですから、頼ってもらえるとうれしいですね(笑)。
T.O. 経理の経験を積んでいくと、それに伴ってコミュニケーションを取る人も増え、様々な案件の相談を受けるようになります。その際、ルールに則ってのみのドライな対応をするのではなく、相手の意図を汲み取り、伴走するようなマインドを大事にしています。日頃から信頼関係を築き、経理メンバー一人ひとりが経理のプロフェッショナルとして「この人に聞けば大丈夫」と思ってもらえるような、コミュニケーションをメンバーにもお願いしています。
ゲーム会社ならではの経理処理のポイントを教えてください。
森 経理のジャンル性みたいなものがあって、メーカー出身の人はコロプラの経理に馴染むまでに若干時間がかかるかもしれません。なぜかというと、メーカーの経理処理とエンタメ業界やサービス業の経理処理は質が異なるからです。
T.O. 有形か無形かで経理処理が異なってきます。例えばオフィス家具メーカーの場合、部材費をはじめ、組み立ての人件費、配送や営業といった販売費用が発生しますよね。一方でゲームメーカーの場合、開発コストはかかりますが、無形サービスなので部材費および配送費といった費用が無いことや、無形サービスを売るといった点でも有形の製品を売る事業会社とは会計処理の論点も変わってきます。
森 そのためメーカー出身者より、無形のものを扱うエンタメ業界やサービス業出身の人のほうが親和性は高いように感じます。実際、コロプラの経理はエンタメ業界出身の人が多く活躍しています。だからといって業界で採用の判断をしているわけではなく、そうした傾向があるというだけの話ですね。
【4】コロプラで活躍できる人物像とは?
経理グループの採用にあたっては、どんなことを重視していますか?
森 経験者を募集する際、20代の若手を求める時もあれば、即戦力のベテランを求める時もあります。そのため経歴に応じたスキルやポテンシャルを見るようにしています。25歳の人なら、2年ほどの経歴に見合った経験を積んでいるか?といった感じです。経理の仕事は、割りと体系だったものなので、「この経歴なら、こんな仕事が任せられるだろう」といった相場観みたいなものがあります。それを越えて欲しいとまでは思いませんが、少なくともその範囲内だとうれしいですね。
もう一つ重視していることは、コロプラの社風にフィットしそうかどうかです。その目安として、ゲームが好きかどうかは必ず確認しています。ちなみにコロプラに応募されているわけですから、ゲームが嫌いという人は滅多にいません(笑)。
T.O. たとえゲームがそれほど好きでなかったとしても、エンタメ全般に興味があってほしいですね。
森 ゲームに限らず、エンタメ全般が好きかどうかは大事なポイントです。年収やキャリアを基準にコロプラに応募することもできると思いますが、それだけが目的だと長くは続かないものです。逆にゲームやエンタメが好きな人は長続きします。過去の採用を振り返ってみても、そこには相関関係があるように思います。
T.O. 私はコロプラの社風に馴染めそうかどうかを見ています。その人の話の雰囲気から判断するわけですが、その際、レスポンスの早さと的確さも見ています。コロプラの経理は、エンジニアやプランナーといった他職種の方と話す機会が多いので、コミュニケーション力は大事なポイントです。経理と開発の専門用語が異なることで、お互いに理解が擦り合っているかは気をつける必要があるため、相手の意図を的確に理解し、受け答えできるレスポンスの早さを見るようにしています。
考え方や思いの面では、どんな人と一緒に働きたいですか?
森 エンタメに興味があることを大前提として、コロプラで働く理由をしっかり持っている人と一緒に働きたいですね。「『白猫プロジェクト』を作りたい」という開発職の人であれば、コロプラ一択ですよね。しかし、経理の仕事は、必ずしもコロプラでなくてもいいわけです。だからこそ「なぜコロプラで働きたいのか」という自分なりのストーリーがあって、コロプラを志望する理由が腹落ちできるといいですよね。その上で素直で前向きであることや、ゼロベース思考で考えられる人を歓迎しています。
T.O. 多少なりともコロプラのゲームに興味を持っている人と一緒に働きたいですね。私たち経理のミッションは、コロプラのパフォーマンスを最大化させるべく、バックオフィスから支援していくことです。その時、コロプラのゲームに対する興味や愛着があったほうが、支援するにも身が入ると思います。
上田 私がコロプラに入社を決めた理由の一つには、コロプラの行動指針に共感できたということがあります。同じように、コロプラのフィロソフィーに共感できる人と一緒に働きたいですね。
特にコロプラの行動指針の一つである「Try(挑戦)」する気持ちは大事だと思います。積極的にトライし、失敗したとしても、その経験をどのように次へ活かしていくかを柔軟に考えられる人を歓迎しています!
最後に「エンタメが好き」であることが、どのように経理の仕事に活きてきますか?
森 興味を持って業務に取り組む姿勢に繋がると思います。仕事を頼まれた時に興味がなければ、ただ目の前の仕事をこなすだけになりがちです。逆に興味があると、「なぜそれをやるのか?」といった質問が出たり、もっといいやり方を提案しようとするものです。経理の仕事は、作業としてこなせる面もありますが、それでは最終的にAIに駆逐されかねません。意義を感じながら仕事をする原動力が何かというと、エンタメが好きであることや、コロプラが好きであるといった気持ちの部分だと思いますね。
上田 エンタメに興味があることと経理の仕事は、直接繋がらないように思われるかもしれませんが、コロプラでは他部署の人とコミュニケーションを取る際、エンタメの話題が出ることが多いと感じます。例えば、ミーティングの時にアイスブレイクでちょっとゲームの雑談をするだけでも、距離感が近くなり仕事がスムーズになることもあります。経理の仕事は、経理だけでは完結できないからこそ、「経理のことだけ分かっていればいいでしょ」という人よりも、エンタメが好きといった他の職種の方との共通点を持っている人の方が、仕事をうまく進めやすいと思います。
T.O. 私はもともとゲームやアニメなどのエンタメが好きで、前職の監査法人では、ゲーム会社の監査を担当していました。そのうち腰を据えてゲーム会社の経理を見たいと思うようになり、コロプラに転職しました。そうした想いもあってコロプラの経理に対する理解も早かったように思います。日頃からゲームで遊んでいると、ゲームに関するお金の流れなどのイメージも付きやすかったりするので、その会計処理までの落とし込みもスムーズにできたと感じています。コロプラのゲームに興味があると、仕訳入力や帳簿を見たりなど日々の業務においても解像度が上がると思いますね。