試行錯誤を繰り返すことで
技術が自分のものになっていく
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クライアントエンジニア
A.H.
入社のきっかけ
子どもの頃からゲームで遊んでいるときに「ゲームの中はどうやって作られているんだろう?」と考えるようになり、ゲーム制作ソフトを触るようになりました。そのうちに自分でもゲームを作ることができそうな気がして、独学でプログラミングを学び始めたことがきっかけでゲームクリエイターを目指すようになりました。それから趣味で様々なものを作るようになり、大学時代には3Dプリンターで自作した筐体に、基盤やICチップなどを埋め込んでキャラクターを育成するゲームを作ったり、ゲーム以外にも本と連携したWEBアプリやUnityを使って非ゲームの制作をしたこともありました。
就職活動は、ゲーム業界を中心に面接を受けていて、その中でもコロプラが第一志望でした。そのきっかけとなったのが、大学3年生のときに参加したコロプラのインターンです。社員の方とインターン生数人でチームを組んでゲーム制作を体験したことで、コロプラで働くイメージをつかむことができ、「この会社なら自分の力を発揮できそうだ」と感じました。チーム全員でアイデアを出し合っていると、社員の方のスキルの高さがわかるものです。「こんなエンジニアになりたい」と思ったこともコロプラを志望した理由の一つです。
現在の業務内容
入社後は『白猫テニス』の運用や新規開発チームでの業務を経験した後、2023年9月にリリースされた『とらべる島のにゃんこ』の開発に携わることになり、クライアントエンジニアとしてグラフィックを担当しました。最初にデザイナーから「こういう表現がしたい」という打診があり、それを実現するための最適な方法を考え、デザイナーとやりとりしながら実装していくという業務です。
中でも苦労したのは、2つ目の島となる一面が海に囲まれた「さざなみ島」の海の表現です。きらめく海をリアルに表現するには、現実の海に光が反射する物理的な数式モデルを用います。ただし既存のプログラムをそのまま持ってくるとスマホでは負荷がかかりすぎるため、独自のプログラムを作る必要がありました。リアリティがありながらも現実的な負荷の海の表現ができたと思います。
やりがいを感じていること
やりがいを感じられる瞬間は、成果物が評価されたときです。
新規開発において、開発がスタートした時点で目指すゴールは決まっていても、そこにたどり着くための方法に関しては、みんなで手探りで開発を進めていき、最適な方法が見つかるまで試行錯誤を繰り返します。異なるパターンをいくつか用意してデザイナーに提案・判断をしてもらうなど、新規開発ならではの生みの苦しみもあります。その際、技術的な制限によってデザイナーが妥協するようなことがないよう、日頃から新たな技術に関する情報をキャッチアップして、知識の幅を広げていくことを意識しています。それを行うだけで実現性が高まりますね。そうやって試行錯誤して作ったものが開発メンバーから評価されたときにやりがいを感じます。
また新規開発の場合、リリース後には、やはりユーザーさまの評価がもっとも励みになります。X(Twitter)やYouTubeなどのSNSでユーザーさまの反響を見ることができるので、ユーザーさまからの声が一番のやりがいになっています。特にグラフィックに関するコメントなどがないかは見ています(笑)。
これまでのキャリアパスについて
コロプラは自分がやりたいことを伝えると、上司が親身に相談に乗ってくれて、できる限りの希望に沿った業務にアサインしてくれる会社です。もともと僕は何かに特化したエンジニアではありませんでしたが、『とらべる島のにゃんこ』に配属されたとき、「グラフィックをやってみたい」と上司に伝えました。すると本当にグラフィックを任せてもらえたのです。
その時点ではグラフィックに関する知識も勉強中で、手探りの状態でしたが、前任者のログを見返したり、グラフィックの技術について自分でも調べたりすることで、前述のきらめく海の表現のような難しいグラフィックも実装できるようになりました。そうした経験を経て、今では自信を持って「グラフィックを担当しています!」と言えるようになりました。こうした専門性の高い技術を身に付けられたことは、自分にとって大きな成長だったと思います。
今後やりたいこと
直近の目標としては、『とらべる島のにゃんこ』で培ってきたグラフィックの知識やノウハウを他のプロジェクトに共有していきたいと思っています。そのために技術共有のドキュメントを作成したり、技術勉強会を設けるなどして社内でシェアしていこうと考えています。
また、社内で共有するだけでなく、外部にも積極的に情報発信していきたいと考えています。最近はnoteで技術ブログの執筆や外部セミナーでの登壇を任せてもらっているのですが、そうした活動を通して社外の人に情報発信することで、コロプラという会社を多くの人に知ってもらえるとうれしいです。
長期的な目標としては、"最後の砦"のようなエンジニアになることを目指しています。誰も解決できないような困難な問題に直面したとき、相談しようと思ってもらえるような頼りにされるエンジニアです。そのためにも今後さらに技術力を高めていきながら、職種の垣根を越えたメンバーとの信頼関係を築いていきたいです。
自分をポジティブにしてくれること
学生時代からパソコンで絵を描いたり3DCGを作ることを趣味にしていて、それは今も続けています。エンジニアリングとは別のことをやることが、いい気分転換になっていますし、ツールの使い方やモデルの組み上げ方を理解することもできるので、実際の業務においてデザイナーとのやりとりがよりスムーズになります。
またプライベートの時間はゲームをしていることが多いのですが、それも仕事につながる学びになっていると感じています。様々なゲームで遊ぶことが知識として蓄積され、いずれゲーム作りに活かされるものだと思います。特に有名なゲームは、ゲーム開発時にメンバーと議論する際にイメージを伝える上での共通言語のようになっているので、幅広いジャンルのゲームで遊んでみることをお勧めします。
入社するまでにしたこと
僕は入社前からUnityを使っていましたが、必ずしもUnityに触れていないとクライアントエンジニアとして活躍できないわけではなく、入社してからでも十分学んでいけると思います。実際にUnityが未経験で入社し、今では前線で活躍している同期がたくさんいます。直接的なスキル以上に、学校で学ぶような基礎的な学問が、役に立つことが意外と多いものです。僕の場合、情報科学部で空間を扱う数学を学んでいたのですが、その知識が今ではグラフィックの設計にすごく役立っています。
その他にも学生時代に趣味でゲームやアプリを作っていましたが、就職活動のために何かに取り組むというより、情熱を持って打ち込んできたことがあるといいですよね。ポートフォリオにも学校の課題で制作したものだけでなく、個人的な情熱で作った作品があると、採用面接をする側もワクワクするものだと思います。最近はインターン生と話す機会も多いのですが、学生が趣味で何かを作っていたりするとモノづくりに対する情熱や粘り強さが感じられ信頼感が増します。もし学生時代に魂を込めて作ったものがあるなら、どんどんアピールしてほしいです。
これから入社する方へ
僕は技術オタクでもあるので、新しい技術や知識を共有したり、それをプロジェクトに活かしていける人と仕事ができると嬉しいです。その一方で、自分とは違うタイプの人と多様性のある働き方をすることも大事だと考えています。
僕自身は新しい技術に飛びつきたがるタイプですが、既存の技術を使って安定した仕事をしている人をリスペクトしています。例えば、長年に渡って負荷対策に取り組んできた人や、問題が発生したときの対処法を熟知している人の仕事を見ると、「すごい!」と感じます。自分にないものを持った人と一緒に仕事をすることが相互補完となり、チームとしてより質の高い仕事ができると思っています。