業界歴16年の二刀流マネージャーが語る「キャラモデラーに求めること」
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キャラクターモデラー/モーションデザイナー
K.T
大学卒業後、大手ゲームメーカーに8年間在籍。フリーランスで活躍したのちデベロッパー勤務を経て2015年コロプラに中途入社し、『白猫プロジェクト』を3年間担当。現在は新作ゲームの開発に携わりながらデザイナーチームのマネージャーも務める。
スマホの性能が上がったことで
「技術を活かしたい」と思うように
大学は経済学部だったのですが、映像のCGクリエイターになりたくて、ゲームメーカー系列の専門学校にダブルスクールをしていました。ところが、途中で私が専攻していた3D専門コースがなくなり、ゲームコースだけになってしまったんです。ゲームのデザイナーになることは考えていなかったのですが、CGを学べることに変わりはないと思い、そこで勉強を続けました。
その流れで某ゲームメーカーのインターンシップに行くようになり、そのまま新卒として入社しました。プロジェクトごとに背景を作ったり、モーションを作ったり、キャラモデルを作ったりと幅広く仕事をしまして、結局8年間在籍していましたね。自分で作ったキャラモデルがゲームになって "動かせる" ということにやり甲斐を感じていました。
でもその当時、ガラケーの2Dゲームが流行りはじめて、3Dゲームがやや下火になっていました。そのゲームメーカーも2Dゲームにシフトしはじめ、それ以上3Dのキャリアが積める環境でもなくなっているように感じました。このままではせっかく身につけた技術がムダになってしまう......と思い、フリーランスの3Dデザイナーとして独立し、2年ほど業務委託の仕事をしていました。
それからデベロッパー会社に入り、前半はコンシューマーゲーム、後半はスマホゲームの開発に携わりました。それまでのスマホゲームはスペックの制約もあってあまり自分の技術を活かしきれなかったんですが、その頃にはハードの性能も上がっていて、自分のスキルセットが活かせるようになっていたんです。
コンシューマーゲームと違って、スマホゲームはリリース後すぐにリアクションがあることが新鮮でしたね。せっかくゲームを作るなら、多くの人が持ち歩くスマホという、より間口の広いところで作っていきたいと思うようになり、スマホゲームメインの会社に転職を考えるようになりました。
マネージャーの仕事と
コロプラの社風について
2015年当時のコロプラは、『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』や『白猫プロジェクト』をはじめとするゲームを次々と出していて、かつジャンルも世界観も幅広い印象でした。ひとつのジャンルに特化したゲーム会社は多いですが、コロプラならどのプロジェクトに配属されても面白い経験が積めそうだと思いましたね。
入社後は『白猫プロジェクト』に配属され、丸3年いました。モーションデザイナーとしてモーションを作る一方で、敵キャラクターモデルのディレクション業務に携わりました。私はモーションとキャラモデルの両方をやっていたので、やれることはなんでもやらせてもらいました。ただ、本来はそれぞれ別の領域の専門職になるので、コロプラ社内でも稀な例です。
私は自分で手を動かすことが好きなタイプですが、それだと限られた仕事にしか関われません。『白猫プロジェクト』はとにかく必要な素材が多かったので、自分が制作に専念する以上に、ディレクション業務を通して幅広く仕事に関われることが面白かったですね。
入社2年目にデザイナーチームのマネージャーとなり、それからはディレクションとマネジメントが主な業務になっています。隔週でメンバーと面談をしていますが、マネージャーとは "聞く仕事" なんだなと思うようになりました。メンバーの声をちゃんと聞いてモチベーションが上がるように働きかけたり、他セクションのマネージャーと話し合って円滑なスケジュールになるように改善したり、メンバーがストレスなく仕事に専念できるように心がけています。
コロプラのいいところは、相談ができて面倒をみてくれる人がいることです。先輩が新卒社員の面倒をみる「ブラザー」という制度があって、ちゃんと仕事を教えてもらえるという安心感があります。ベテランの人とも話しやすい雰囲気がありますし、わからないことや困っていることをSlackに書き込めば、必ず誰かが答えてくれる。そういう社風の会社です。
ゲームをより面白く魅力的にする
キャラモデラーを求めています
マネージャーとして、3Dデザイナー(主にキャラモデラ―)の面接を担当しているのですが、その際、私は "ゲームを作りたい" という意欲をもっとも重視しています。なぜなら分業体制が固定化された会社と違い、コロプラには足りない部分を補い合う文化があるからです。自分の業務だけでなく、どんどん意見を出してプロジェクトに入り込んでほしいと思っているんですね。
技術面に関しては、デザイナーはポートフォリオを見ればだいたい技量がわかりますので、その他にモデルのバランスやテクスチャーの描き方が、コロプラのテイストに合っているかを見るようにしています。キャラモデラーの仕事は、2Dのイラストやラフを3Dで起こすので、元になる2Dデザインも一緒に提出してもらえると、その人の技量を判断するうえでわかりやすいです。
2Dデザインに不足している情報を自分なりに補って、立体として破綻のない形に仕上げていく "造形力" が求められる仕事なので、キャラモデルに骨が入ってポージングが付き、バランスが取れていると技術を確認しやすいです。2次元を3D化して存在感を作る仕事なので、やり甲斐は大きいと思いますね。
キャラモデルは動かすことを前提に作る必要があるため、シルエットがすごく大事になります。モーションはシルエットで動きを見せていくので、シルエットがよくないと動きまで「ふにゃっ」となってしまうんです。理想を言えば、モデルを作る前にゲームでどんな使われ方をして、どんな動きで見せたいのかをきちんと設計してから作るといいですよね。そうしたポイントを押さえたキャラモデラーが求められています。
デザイナーチームには、映像業界やコンシューマーゲーム業界から転職された方も多いです。技術的に見ると、たしかにスマホにはまだまだ足りない部分もありますが、未成熟なぶん、整えていかなければいけないことが山ほどあります。そうした面で力を発揮するようにすれば、むしろスマホゲームのほうがチャンスも多いし、キャリアアップの可能性も高いと思っています。
"スマホでゲームを作りたい" という強い意欲のある方に応募してほしいですね。